作品概要

『世界でいちばん透きとおった物語』は、作家・杉井光によるミステリー小説でありながら、家族、記憶、言葉の本質にまで踏み込んだ静かな感動作です。巧妙な仕掛けと文学的な余韻を併せ持ち、「読む」という行為そのものを問い直す一冊として高い評価を受けています。
■ あらすじ
物語は、主人公のもとに届いた一本の訃報から始まる。亡くなったのは、顔も知らずに育った父・宮内彰吾。彼は著名なミステリー作家であり、多くの秘密を抱えた人物だった。主人公は、自分が“隠し子”であるという事実と向き合いながら、父が遺した未完の原稿『世界でいちばん透きとおった物語』の行方を追うことになる。
父と関わりのあった編集者や知人、かつて愛した人々を訪ね歩く中で、主人公は断片的な証言を集めていく。しかし、それぞれの語る父の姿は少しずつ異なり、真実は簡単には姿を現さない。こうして物語は、過去と現在、虚構と現実が交差する静かな探索劇として進んでいく。
感想
この本を買ったときは、どんな内容かまで気にしていませんでした。なんとなく、タイトルが好きで手に取った、という感じです。
いざ読んでみたら衝撃を受けました。
タイトルにもなっている『世界でいちばん透きとおった物語』を探す物語ですが、紙の本ならではの仕掛けが詰まっています。私は紙の本が好きなのですが、作品レビューでも、他のサイトさんでも言われていると思いますが、そこが誰かに話したくなる、読んでほしいとなる部分です。なので、私もこういう記事を書いているというわけです。
特徴として、心理描写が繊細に描かれています。感情移入しやすいですし、後から思えば大変だっただろうなと思います。そこは読んでからのお楽しみですね。最初は乗り気でない主人公の藤阪燈真とともに、あったこともなかった父が最後に残した物語はどういう物語なのか、何が透きとおっているのか、ページを進めていき、その答えを見つけてほしいなと思います。
そこに繋がっていく部分ではありますが、かなり読みやすい本になっています。ぜひ手に取って読んでもらいたいです。
まとめ
この作品に関しては紙書籍で読んでいただきたい作品です。読み終われば再びページをめくることになるでしょう。素敵な読書体験ができると思います。続編の『世界でいちばん透きとおった物語2』もぜひ!


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